この子らを救わん 愛の「おぎゃー献金」物語

五〇メ ー トル 、 高さ― ― 七 • 五メ ー トル 、 貯水址一 、 二三 0 キロリットルという九州一の重力式ダム である鶴田ダムが構築されており 、 ダムの直下には八百四十五憶円を投じた電源開発発電所があり 、 常時―二五キロワットの発電を続けています。 ダム建設のために水没した民家は六十六戸に及び、この中には明治初年より稼動してきた水俣チッ ソ会社専属の発電所も含まれています。昭和三十九年四月 、 県立公園に指定されました。 おそらくこれらの母親は、障害児から片時も離れることができず 、 自宅から程遠くないこの絶最さ え一目眺める余裕すらなかったことでしょう。ですから 、 この苦労つづきの母親たちに対する一日の 保養のため、このような計画を立てたのです。 私は その会の 席上、次のようなことを訴 えま した。 「障害児の生まれる原因は、今日 進歩した医学の力をもってしても、その大半が判明していませ ん 。 遺伝的にも、また文化、経済の面か らみても 申し分のない夫婦の間にでも、これら障害のある子 どもの生 まれる 可能性はあるのです 。幸いに して、現在 の ところ障害児は生まれていなくても、将来 絶対に、孫やその子孫に節害児が生まれないということは、誰一人として断言で含る人はいないと思 います 。 従って、今こそこのお母さん方がまず家から外へ出て 、 わが子のこの不幸は 、 二人の親への 罰でないことを世の中 人々 訴えねばなりません。 もしこのまま、皆さんが家にたてこもり 、 あの子らを暗い納戸の奥に押しかくまっているとするな 54

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