この子らを救わん 愛の「おぎゃー献金」物語

在学中の長男のことでした。三月には卒業予定です。一家としても 、 独りだけ残すことには不安があ りますし、本人も父母 一緒に住みたい強い希望がありましたので、転校手続きのために北九州の教 育委員会に交渉に行きましたが 、 規則としては三学期の転校は困難とのことでした。 次いで福祉事務所にも行き、家庭の事情や、現在に至るまでの経過を詳細に説明しました。そこは お互いに福祉関係に携わる間柄のことでもあるので、福祉事務所長の熱心な懇請が理解され、先方の 福祉事務所長が教育委員会に直接交渉してくれて、困難な転校問題もうまく解決処理されることにな ました。 このことで、私どもの任務はすべてすんだことになります 。この苦労に報いるべく、当時有名な若 戸大橋が完成間もな 頃でしたので、余り入ってない財布のヒモをゆるめて、こ の架橋見物とシャレ こみました 。 予想以上の長距離の道のりでしたが、肩の大 きな荷物が降り 、責務を果たし得た 喜びで 帰途はそれ程の苦痛もありませんでした。 46

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