この子らを救わん 愛の「おぎゃー献金」物語

く第 6章> 人はなぜ助け合わねばならないか ―つの自然界の これは 、 家の庭から見える 風景に過ぎませんが 、 ここに無生物と生物の 無生物は静であって 、 外界に対しては個としての 、 生物は動であって、 誕生すること よって外界に大 、 個と個のつながりの中に新たな 環境が育成され 、 一本の木であっても寒冷や湿気や ています。 さらに動物になると 、 蟻は強い触覚と視覚の感覚器を生か 索 、 蜜蜂は群れをな し 、 しりふりダンスで巣のあり場を他の蜂に知らせ 、 重要な役目を持 つのは、昆虫から分泌され 物質 、 即ちフェロモンです。特に蟻はフェロモンをたよ 途中に邪魔者が現われると警戒物質を出して 、 これを避ける本能を持っているといわれます。共存の ための素晴らしい動物の習性で 。 このように 、 同じ生物であっても、植物と動物の生きる環境は自ら異なり 、 感覚器を持たない植物 環境の生き方と 、 感覚器を通じて外界の様子をとらえて環境に対応する生物の生き方 、 それぞれ異 な っ ています。しかし感覚器を持たない植物も 、 コスモスや梅や桜のそれぞれの花弁が 、 雄芯雌芯を 抱合して実を結ばせる姿をみると 、 個体維持 (ある生物が個体として A という状態を保つ こ と ) と種 族維持 ( A という生物から A という生物がつくられること ) のために自然が備えた妙味 と 理解されま 207

RkJQdWJsaXNoZXIy NDU4ODgz