この子らを救わん 愛の「おぎゃー献金」物語

広く社会との関わりの中に根づかなければならない福祉なのに 、 実の親さえ顧みないということに なれば福祉は根底からくずれてしまいます。障害児に対し 、 社会に深い理解を求め、心からの協力を 求めることもおぽつかなくなってしまうので 言葉をかえていえば 、 障害児の我が子をそうして見 捨てることは、親自らが f l 差別 I I したことになるのです。自分が差別の側にいて 、 それで社会には差 別をなくそうと呼びかけてもむなしいものとしかいいようがありません。 障害児を持つ親は等し 我が子をいとおしみ 、 少なくとも他の健康な兄妹と区別するようなことは あってはならないのです。そうした一人一人の行動が家庭から差別をなくし 、 社会からもなくしてゆ き 、 広い大きな運動の原動力となるのです。障害児を持つ親はまず 、 その子の宿命が自分たちの罪で はないことを強く意識することが必要です。そして我が子と もに堂々と外に出て下さい お 子 さん に外の世界を十分に味わわせてあげて下さい。 あなたと、あなたの愛する子とをじろじろと見る人も るで ょう。しかしくじけてはいけません 。 かくすことは、即ちあなたが闘う前にすでに自ら敗れたことを認めたのと同じです。少しも恥じるこ とはないのです。そして権利を主張して下さい。生きる権 利 を、我が子が社会の中で差別されること なく生きてゆける権利を堂々 声高らかに主張してほしいのです。 逃げ腰の中から前進は生まれません。強い意志と行動とが 、 あなたとそして我が子とを救う道なの です。そして苦しいとき、辛いとき、悲しいとき は、あの「三姉妹 」 のお母さんの姿を思い浮かべ 190

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