この子らを救わん 愛の「おぎゃー献金」物語
一般の人の何分の一かの給与ということもしばしば あります。 これこそ差別以外の何物でもないのではないでしょうか。 障害者の中でも重度の人々はより大きな差別を受けているといえるのではないでしょうか。 脳性麻痺はしばしば言語機能を失わせたり筋肉 動きを不自由にさせたりすることがあります つ まりときどき奇声を発したり、喜怒哀楽の表情を表わせないのがそれです。本人には言葉や意志を表 わそうという気がたとえあったとしても、その方法がないのですから辛いことです。しかし一般の多 くの人は、そうした事情や障害者の内面を図ろうとはしません。ただ表に表われた奇異な印象‘ばかり を鮮やかに受けとめてしまって、恐れたり軽蔑したりしがちです。 これでは障害者という不幸な運命を負ってこ 世に生まれてきた人々 理解するこ はできません。 心 も体も健康に生まれてきた人は、まず自分と反対 立場に生を受けてしまった 人々のことを 考え 、 理解することを何よりも大切にして欲しいのです。 「人 が人を差別する 」こと ほど恐ろしいことはありません。これほど罪深いことは他にないといっ ても過言ではないのです。しかし、現実にはなん多くの差別が行なわれていることか::••それが悲 しい私たちの社会の実態なのです。 脳性麻痺のため、大きくなってもよだれを流し、本人の意志とは別にときどき奇声を発し、しかも 178
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