この子らを救わん 愛の「おぎゃー献金」物語

妊婦の検討及び健康管理も積極的に実施され、妊婦貧血、妊婦中毒症、糖尿病および過労などへの 関心も高まってきています。しかしながら地球上の環境因子の影響は悪化の一途にあることに思いを いたすならば、これへの対策も棋手傍観は許されません。また、分娩を境とする要因の―つに、母体 と胎児との均衡も注意すべきことのように思われます 。最 近、我が国内の栄養が向上したことによっ て、胎児の過熟がみられます。かつては四キログラムを巨大児の警戒線としたのに、最近は五 2 六キ ロ グラムの胎児も生まれるようになり 、 難産はふえる傾向にあります。 昔から「一姫二太郎」という 言葉をよく 耳にします。単に男の子より女 の 子が育て易いという表現 の外に、初産は女の子がお産が軽いという古い体験 も 加味されているのかも知れません。女の子に比 較して、体格も大ぎく骨格も硬い男の子が、軟部産道 の通過に際 し、より大きな圧迫を被ることは当 然考えられることです。もし難産が精薄児を生む率が高いとすれば、女子に比べ、男子に精薄児がよ り多いという統計上の事実は、これまた当然のようにも思われます。 した 。 され、その他のビールスに対しても可及的にこれを避けて通 べく対策が講ぜられつつあります。妊 娠に対する X 線使用も、極力これを避けることが、すでに常識化しました。あるいは母体が Rh 因子 マイナスの場合 併発する新生児の溶血性疾患も、最近ヒト抗 R 抗体の製造に成功し、これを分娩後 七十二時間以内に母体に投与することによって、次回 胎児の溶血性疾患を防禦できることになりま 172

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