この子らを救わん 愛の「おぎゃー献金」物語
かるべき部分があるわけですが、今後は専門家が大いに啓蒙につとめる一方、マスコミの方にも一っ 大いに正しい知識の普及につとめてもらい、また一般の方 はすすんで知識 の吸収 と意識の変革に取 り組んでいただきたいと切に思うものです。 もちろん何重苦もの症状を重ねて持っている重度、最重度 の障害 者については、より一層の深い理 解が望まれてしかるべきでしょう 。 しかし同情心を起こしてほしいということとはちがいます 。単な る同情心は結局は差別と根本において変 るものではな からです。 同情 や哀れ みを与 えるので はなく、自分た ちと対等に扱い 、進んで仲間 に引き 入れるということが 理解であり、その結果の行動なのです。いたずら 恐れたり 除け者にしたりするようなことは厳に 慎みたいものです 。 彼らの行動がどうして引き起こされるものであるのか、それは脳性麻痺の正体を 知れば容易にわかることなのですから……。 正しい理解と認識 の 上に立 って 一人一人が行動するようになれば、障害者とそ の家族とは真に 社会 の一員として温かく迎えられるようになるでしょう。そして誤った理解をしていた人、また因習にと らわれて未だに偏見を捨てきれないでいる人々に、正しい知識をもと 説得に当たれば必ずや道は開 かれると確信します。 そうした小さな動きや行動が、日本全国に、いや世界中に 1 1 福祉 1 1 を定着させるもとになるのです。 私一人では何 もできなかったように 、一人一人の力には限度が あります。 しかしそれが結集して何百、 158
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